つまらぬものを斬ってしまった

誰の琴線にも触れないであろう日常のカタルシス

真梅雨の恐怖体験、トイレの花子さんより愛を込めて【超長編】

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acworksさんによるイラストACからのイラスト  

 

 

何事にもさ

旬ってのがありますよね

 

絶頂期と言いますか

ピークと言いますか

最も脂の乗った時期のことです

 

サンマの塩焼きだって

その気になれば年中食べれますけど

やっぱ秋に食べてこそのサンマな訳です

 

桜だって、冬に満開迎えてたら

わざわざ誰も花見に出向いていって

ドンちゃん騒ぎする気になれないはずなんです

 

いかなる物も

ここぞという最盛期に味わう

最良の条件の下で

これこそが旬であり

醍醐味な訳です

 

解禁日から3ヶ月以上経って

ボジョレー飲んでるやついます?

 

ジュンジ稲川、夏以外で

その顔見たことあります?

 

あ、スマホっ首で見るか

でも個人的には夏まで封印したい

 

そう

 

これからしようととしてる話も

実は夏までとっておきたかった話

夏こそが旬であろう話

 

夏が来るまでジュンジと一緒に

暖めておきたかった

いや、どっちかっつーと

冷やしておきたかった冷蔵庫で

 

夏休みに縁側で食べるスイカみたいに

線香花火に夢中になってる子供達の注目を

一身に浴びるタイミングで

満を持して登場したかった

 

そんな恐怖体験でした

 

いやね

なんつーかもうね

 

でた

 

でちゃった

 

こわいよ~こわいよ~

 

どーも、稲川気取りまままっこりです

 

こないだ私が体験しした

背筋も凍る恐ろしい夜を 

夏を待たずしていち早くお届けします

 

心臓の弱い方、単にビビリ屋さんの方

就寝前の方、お食事中の方、

特に勘の鋭い方、もしくはジュンジ

それらに該当する方は

この記事読むのに向いてません

 

例によって

この先は大人な判断でどうぞ

熟読するか否かお任せしたいと思います

 

あのね

 

私って、趣味が釣りなのね

どんなに忙しかろうと

月に最低2・3回は行くのね

もう三度の飯より好き

って訳じゃないけど

まあそれなりに三度の飯が好きな訳

 

んで

こないだ夜釣りに行ったのね

夫と2人で釣りデート

 

私の仕事が終わって

夜の10時過ぎに出発して

車で20分くらい走ったら

よく行く釣り場に到着

 

その釣り場っていうのが

ど田舎の港なんだけど

無駄に広くて、昼でもけっこう人が少なくて

釣りをするにはいい場所なのね

 

やっぱね

釣り女子にとって一番のネックは

トイレ事情だと思うんだけど

その港は、ちょっと遠いけど

一応、公衆トイレがあって

野グソの危機を回避できる唯一のポイントなのね

 

だから尿漏れ寸前更年期な私でも

安心して釣りに集中できるし

そんな訳でしょっちゅう行く釣り場な訳

 

いつもの場所に竿をセットして

待つこと2時間、うんともすんとも

音沙汰なし

 

あ、魚ね

お魚からのアクションがね

全然ちっとも無いの、この日に限って

餌をつついた様子も無し

 

いつもなら1匹ぐらい

釣れてるはずなんだけど

 

おかし~なぁ、おかし~なぁ

つってね

やっぱここは怖い話だから

隙あらばジュンジも織り交ぜていくから

 

んで 

夫を見たらすでに寝てた

 

深夜になると

この辺りの港は、省エネ対策で

全ての野外灯が消えちゃう

 

まさに闇夜

しかも、昼はすごく暑かったのに

深夜になると信じられないほど冷え込んできた

薄っいパーカーなんか着てくるんじゃなかった

 

そっからはもう後悔との戦い

寒い

みーよ

こんなことになるなら

調子に乗ってコーヒーがぶ飲みすんじゃなかった

  

あ、間違えた

さむいな~さむいな~

つってね、言ったのほんとは

ジュンジみたく言ったの、ほんと嘘じゃないって

 

パーカーのフードを被って

紐をきゅっと結んだ節子スタイルで

ひとり火垂るの墓ごっこしながら

寒さを凌いでみたんだけど

何の効果も無くてね

私の無邪気さだけがただただ浮き彫りになった

41歳、梅雨

 

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そっからさらに1時間ぐらい経ったかな

いわゆる丑三つ時ってやつに突入したのね

 

丑三つ時って

やっぱなんかあるよね

神秘的な力が働くって言うか

 

もうね

丑三つ時になったとたんね

 

すげー便意

 

なんていうか

えもいわれぬ便意 

猪突便意

 

ご存知の方もいるか分かんないけど

私って

普段すげー便秘じゃないですか?

BNPおーけー?

 

だからこんな風に

急に便意に襲われることって

普段は無い訳です

 

え?知らない?

じゃー、これでも読んどいてください

話はそっからです

 

www.mamamaccori.com

 

せめて相手が尿意だったならね

まだ戦えたと思うんですけど

便意ってさ、格が違うって言うか

出るか出ないかは問題じゃないんです

便の意思の強さってそうじゃない

 

井上尚弥がどんなに階級下げたところで

そのパンチ力が衰えないのと一緒なんですよ

 

そんでね

こうなるともうね

いくら無邪気な41歳でもちょっと

笑えない状況になってきまして

 

うちな、おなかおかしいねん

ビチビチやねん、とか

いややっぱカチカチやねん、とか

言ってる場合じゃなかった

 

ひとり火垂るの墓ごっこ

思わぬ不慮を招く事態に

 

ここにきて究極の2択が頭をよぎる訳です

 

ひとつは

釣り場から200m離れた公衆トイレまで

真っ暗闇の中、懐中電灯片手にダッシュ

しかも丑三つ時にたった一人で

 

もうひとつは

漏らす

 

このいずれか・・・って

どう考えても前者しかないんだけど

 

ほんとやだ

怖すぎる

 

自慢じゃないけど私

お化けと虫と鳥が大の苦手

あと、絶叫マシンと爬虫類も苦手だけど

今は関係ないよね、ごめんね

 

でも今動かないと大変

だから意を決して出発することにしました

 

夫をたたき起こして

釣り竿を見張るようにお願いして

 

念のためにティッシュペーパーを小脇に抱え

右手には頼りない100円ショップの懐中電灯

 

真っ暗な道を一人歩き始める

 

暗い上にすごく静かで

ヒタヒタと自分の歩く足音が

近くの山に反響して

遅れて聞こえるのがすげー怖い

 

この音がいずれ

走る時の音に変わって

私を追っかけてくるんじゃねーかと

想像しちゃってすげー怖い

 

懐中電灯の光めがけて

見たことも無いでっけー蛾が

ぶつかってこようとするのがすげー怖い

 

てか200mって遠い

うんこ我慢しながらの200mやべー

トイレ全然見えてこねー

 

志半ばで果てる可能性

全然ありうるぞコレ

 

41歳にして

うんこ漏らしの称号

しかるべきとこまで来てるぞコレ

 

そんなことを考えながら

内股歩行の怪しい女は

どんどん進みました

 

そしてやっと目的の

公衆トイレの前までたどり着いたんだけど

 

なんつーか

もはや佇まいがカタギじゃないトイレ

例の如く真っ暗

霊の如く

 

貞子と花子が夜な夜なガールズトークでも

してんじゃねーのってレベルで禍々しい

たぶんこんな感じで

 

花「てか貞子最近動画に手ぇ出してんだって?」

 

貞「うーん、事務所の意向で仕方なくって感じ」

 

花「動画からの貞子めっちゃクールだった」

 

貞「でもなんか、ほんとにやりたい事と

違ってきてるって言うか、あたしとしては

もっと真摯に呪いたいって言うか

井戸にこだわりたかったんだよね」

 

花「あー、でもそれちょっとわかる

貞子つったらやっぱ井戸だもん

こないだ3本足のリカとも話してたけど

久しぶりに井戸からの貞子見たいねーつって」

 

貞「でしょー、マジ花子が羨ましいわ

今や安定の都市伝説じゃん

あたしもどっかに都市伝説堕ちてないかなー」

 

花「都市伝説とかマジウザイだけだってー

トイレのイメージ維持すんのって

大概地味だかんね、きついわー」

 

貞「そっかー、楽な呪いって無いんだねー」

 

花「そーそー、呪える内が花ですよ貞子さん」

 

貞「てか、リカとも最近会ってないなー

今度の女子怪に呼んだら来るかなー?」

 

花「来るー、きっと来るー♪」

 

貞「てかそれ、あたしのやつな」

 

花&貞「ぷっ、あははははh・・・」

 

 

なーんてやりとりが

あったかどーかは知らないけど

なるほど、私が察するに 

たぶん、あれだわ

 

トイレの中に入らないと

電気つかないやつだわ

 

ここでも省エネ対策が私を苦しめる

恨みます、アベノミクス

 

でも、ここまで来ちゃった以上は

覚悟決めるっきゃないつーことで

勇気を振り絞って

そろ~り

中に入ってみる

 

・・・・シーン

 

おい、話が違うじゃねーの

全っ然電気つかねー

 

センサーに届いてないのか

動いてみた

 

サザエさんのオープニングのタマみたいに

両手を挙げてブンブンしてみた

 

チカッ・・・チカッ

ブーン

お、点いた・・・と、その時

 

ヽ(ヽ゚ロ゚)ヒイィィィ!!!

 

トイレの鏡におぞましい人の姿が!

 

・・・うん、私だったよ

思いの他おぞましかったよ

女子怪に参加できるレベルだよ

 

それはともかく

さっさと用を足してしまおうということで

和式と様式のトイレが二つ並んでいる内の

様式の方のトイレに入った私

  

ドアは半分開けたまま

ズボンを下ろした

だって、何があるか分かんないし

すぐ逃げられるように

出口は確保しときたかったから

 

んで、やっとの思いで

愛しの便器に腰を落ち着けた訳だけど

 

出ない

 

なんか

もうね

すでに呪われてるのか知んないけどね

逆に自分自身を呪ったね

  

私の便意

メンタルの弱さを本領発揮しだした

一連の恐怖のおかげで

全っ然出ないの

 

待てど暮らせど

1ポロリも出ないの

逆子か?ってくらい難産

 

花子が尻の穴ふさいでんじゃねーのか

って疑うくらいに

ここに来て磐石の守りを見せる私の水戸光圀

 

その水戸のご隠居が

助さん格さんと大暴れしてんだけど

その間5分

印籠を待たずして

まさかのトイレの電気が消えるっていうね

徹底した省エネ対策を講じてきた

 

長い水戸黄門の歴史上

こんなことは初めてですよ

(BY:はちべえ後日談)

 

仕方ないので私は

ふんばりつつも同時に

両手を挙げて再びタマをやり続けた

 

タマをやり続け

時にはラマーズ法を繰り出しながら

頑ななご隠居の心を少しづつ開いていった

その矢先の事だった

 

ヒタ・・・

 

ヒタヒタ・・・

 

ん?なんか音がする

 

ヒタヒタヒタヒタヒタ・・・

 

気のせいか音が近づいてくる

てか気のせいじゃない足音だ

人影みたいなのが見える

 

と、思ったその時

半開きのドアが全開になり

人影がぬっと顔を覗かせた

 

私「ぎゃぁぁああああ!!」

 

人影「うわぁぁあああ!!」

 

うわー???

お・・・・・・

おっさん・・・?

 

人影は人だった

てか、おっさんだった

丑三つ時のおっさんナウ

 

うっすらした毛量の

でっぷりした体格の

私とたぶん同世代くらい

か、少し年上くらいのおっさん

 

おっさんは相当あわてていた様で

私に対して特にリアクションもなく

もう一つの和式のトイレに入ったようだ

 

それからというもの

薄い壁一枚隔てた向こうで

おっさんのはばかりの一部始終が

リフレインし始めるのだが

たぶん節子の生まれ変わりとは彼のこと

ってくらいのハードなウェットタイプ

 

あまりのカオス極まりない状況だったため

私の心情を察して頂きたく

詳細は割愛させて貰うこととします 

 

しかし

人のこと言えた義理じゃないけどさ

こんな辺ぴな場所で

こんな時間に

おっさんは何故このトイレを?

おっさんに何があったんだろう?

 

そんな事を考えてる内に

おっさんは一足先に出て行った

実に仕事の速い男であった

 

その後、私は

2度ほど暗転に耐えながら

なんとか用を足した

 

釣り場に戻ろうとして

トイレを後にした時

恐ろしい事実が頭をよぎる

 

 

 

 

・・・・・・!

 

 

ここ、女子トイレでした

 

 

 

 

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本日のハイライト

 

ねーねー、ところで

足の無いおばけと

足しか無いおばけ

どっちが怖い?

 

私は後者

だって、いつか本体が探しに来るじゃん?

 

こーわっ

 

じゃあ、まったねー

 

(°∀°)ノ

 

 

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