つまらぬものを斬ってしまった

誰の琴線にも触れないであろう日常のカタルシス

サンタを信じてる人は読まないで、サンタはいるから絶対

雨は夜更け過ぎに~♪

雪へと変わるだろ・・・うか?

 

いやそれはない、南の島だから

いつまでたっても雨は雨

なんならどしゃ降り

 

ホワイトクリスマスなんて

そんなロマンチックな現象は夢のまた夢

あったかいブーツもコートもいらないの

長靴とカッパがあればいいの

 

てか今、Tシャツと短パンでコレ書いてる

 

どーも、まままっこりです

 

クリスマスイブですね

そーですね

明日はクリスマスですね

そーですね

いやぁ、楽しみですね

そーですね

サンタさんは来ますかね

・・・・

 

来ない

 

来ないよ

 

もう我が家にサンタは来ない

 

娘が大人の階段のぼったから

うちにサンタは必要なくなった

いつまでも子供のままでいてくれないんです

 

大きくなったらママのお嫁さんになるとか

大きくなったらガムになりたいとか

あんなに可愛いこと言ってたのに

 

妖精も、小人も、人魚も、アンパンマンも

もちろんサンタクロースも

全部信じていたのに

 

15歳にもなるとドライ

当然、現実的な物資を要求してくる

親の財布の中身も把握した上で

「別に無理ならいいから」

などと大人の対応も見せてくる

 

でも、そんな風にしたのは

私のせい

 

小3ぐらいだったろうか

サンタが親だと彼女が知ったのは

 

それまで我が家は、じぃじもばぁばも叔母も

家族ぐるみでサンタクロースを作り上げた

 

まず良い子にしていること前提で

サンタへ手紙を書かせる

娘は3歳で文字を覚えた

1~2歳は私が代筆した

 

4歳の時のサンタへの手紙

 

 

さんたさんへ

 

○○ちゃんは 

よいこにしていなかつたかもしれないけど

できたらでいいので

ぷりきゆあに なりたいです

できなかつたらいいので

ぷりきゆあの なにかがほしいです

さんたさんは やさしいので

ほんとうに おねがいします

 

○○ちゃんより

 

 

嗚呼、なんて可愛いんだろう

 

自分は先方の注文に答えられていないのに

やや強引な文章の運びで、瞬時に無かったことにして

第一希望が通らなかった時の為の

第二希望へのスムーズな誘導

しかも文面の終盤に

サンタをちょっと持ち上げるとゆー

ビジネスマンが使いそうなテクニックを

ふんだんに使いこなす4歳児

 

この手紙はママがサンタさんに送っておきますね

・・・・

しかし、娘が一緒にポストに入れると聞かないので

住所を偽造するしかなかった

当時、お店をやっていたので

そこの住所を書いてポストに入れさせた

 

イブの夜

 

彼女が眠りについたのを見計らって

大人たちは動き始める

 

私はサンタに扮装し、プレゼントを

クリスマスツリーの下にそっと置く

叔母(私の妹)はサンタからのお手紙を偽造し

同じくツリーの下に忍ばせる

そして、疑われないようにダミーも用意する

ママからのプレゼントはお菓子のブーツ

叔母やじぃばぁ、おとぅのプレゼントも別に置く

 

クリスマスの朝、彼女が目覚めると

ツリーの下にはプレゼントが積んである

 

サンタの手紙を見つけた彼女は

プレゼント以上にお返事が来たことを喜ぶ

手紙を読んで聞かせると

 

「さんたさんも ぱそこん つかうのね すごーい」

 

と、感動したものだった

 

そんな幸せなクリスマスも長くは続かず

 

小3の冬

 

彼女は沈んだ顔で学校から帰ってきた

学校でサンタへの手紙を書いたことを話したら

彼女の同じクラスの男の子に

 

それは親がやっているんだと言われたそうだ

彼女はサンタは本当にいると反論した

毎年サンタからちゃんと返事が来ると

親とは違うと

 

それから家で彼女は泣いた

 

「ママ、サンタはいるよね?」

 

全く、私は馬鹿だ

親のエゴだ

 

子供の夢を

なんだと思っていたのだろう

 

その後、更に彼女を傷つけた

夢だと思っていたものが、嘘だったからだ

私はこれ以上、嘘がつけなかった

「サンタさんは忙しいから、ママが頼まれているだけだよ」

とか、そんな嘘は

また彼女を、同じコブシで殴るだろう

 

サンタはママだと告白した

 

娘は泣いた

 

泣いて

 

眠って

 

私のところにやってきた

 

「サンタは来なくても、毎年ママが

一緒にクリスマスしてくれたら

そっちの方が嬉しいよ」

 

泣かされた

 

親になって良かった

この子の親にしてくれて

ありがとうございます

 

この出来事は、サンタからの贈り物だったのか

 

この子が母親になった時

どんなクリスマスを過ごすのだろうと

思いをはせる

 

どんなであれ、きっと

優しいサンタになれると思う

 

うちにはもうサンタは来ないけど

家族で過ごす幸せな時間は

いつも優しく訪れている

 

 

 

ちなみに、今年の娘の要求は

スマホの機種変です

 

メリークリスマス