つまらぬものを斬ってしまった

誰の琴線にも触れないであろう日常のカタルシス

何十年ぶりかに痴漢にあって撃退した話


あー寒ぃ~

南の島でも一応、冬ってあるんですよ皆さん

どーも、まままっこりです


今日はね

うん十年ぶりに痴漢にあってしまった話をね

しようかと思うんですけど

その前に、突然ではありますが


うちの夫は焼きもち焼きです

それも超がつくほどのやつ

のっけから何のろけてんだと思うでしょうが

別に自慢したいわけではなくて(いや自慢はしたい)


例えば


狭い道を歩いていたとして

向こう側から知らない男の人が

私の横を無理に通ろうとして

体のどこかが、服とかでも触れたとしたら


それ、アウト


夫は間違いなく、そいつを睨み付け

呼び止めて文句を言わないと気がすまない

そうなると面倒なので、普段から私は

狭い道や人混みなどは特に気を付けている


あ、あと外国の方がハグしてこようとしたら

靴ひもを結ぶフリをしてごまかそうと思っている

けど、そんな状況にまだ遭遇したことはない



前にも、夫の同級生が酔っぱらって握手してきて

ついでにハグしようと両手を広げた途端に

本気で怒って回りの人が止めるのに苦労した


だから私が痴漢になんて遭おうものなら

「自分が何するか分からないから、気を付けてね」

と、普段からそう言われている


一方、私は元々そーゆーの気にしないタイプ

周りを白けさせない為なら

まっこり100%でお盆芸だってできる口

まー、周りが望めばですけど


でも、そんなことしたら夫が卒倒するかもしれないので

夫の前では恥ずかしがりやさんを演じている

14年も演じ続けている

アカデミー賞ものだと思う


そんな私が痴漢に遭ってしまった

こんな田舎で、まさかの事件と思うが

意外と多い

若い頃も何度か遭ったが

それはまたいつか

ネタが切れたときにでも書くとして



あれは、夫とイオンに買い物に行った時の事

夫はイオンが大好き

広すぎず狭すぎず買い物しやすいらしい

あとトイレが居心地よくて好きらしい

そんなイオンでルンルン買い物していた時


あいつがやって来た


私は婦人下着売り場にいて

夫は紳士服売り場を見に行った

私は尻をキュッと上げるパンツを探していた

パンツは試着できないから

それはそれは入念に選んでいたとこだった

ワコールのお高いパンツにするべきか

一着500円のセールパンツにするべきか

機能性とデザイン、どちらも妥協はしたくないし

だからといって価格も気になる

そんなことを延々考えていた


すると、私の尻に何かが触った

...ような気がした


気のせいか?

私は再びパンツを手に取って見た


さわっ...


!?


やはり何かサワサワしている

一瞬子供かとも思った

前に、スーパーで私をお母さんと間違えた子供が

抱き付いてきたことがあったから

またそれかな?と思った


けど違った、だって

チラッと横目で後ろをみたらめっちゃ男だったから


えええぇぇーーーっっ!?

痴漢ーーっ!?


てか、私40ですけどwww

なんで私!?

チラッと見ただけだけど、あんた絶対年下じゃん

他にもたくさん人が居るのに

なんで!?

熟女なら成功率高いとでも?

はいはい確かに気付きませんでしたよ

パンツに夢中で気付きませんでしたよ

思うつぼでしょうよ



しかし

なぜ

イオンで!?


てか、なんか鼻息らしきものがフンフンきこえるんですけど

キモい、キモい、キモい

なんでイオンでそんな気分になれんの!?


もうね、頭の中で色んなことがグルグルした

実際は15秒くらいだったはずなのに

体感は10倍ぐらいに感じる

痴漢時間ってあるのか

発見だ


大声を出すべきか、まず悩んだ

大声を出せば、夫が来てしまうだろう

夫はきっとこいつをボコボコにしてしまう

夫を犯罪者にしないためにも

私は自分で解決する方法を模索する


とりあえず夫のいる紳士服売り場に逃げる事にした


一旦パンツを落とし、拾うフリをして男の姿を見た

我ながらスパイみたいでカッコいい

さすがお高いワコールのパンツ

尻を上げるだけでなく、ピンチにも強い


男は身長170㎝弱ぐらい、だったと思う

30代なんじゃないかな

中肉中背、黒い帽子、黒い上着、黒いズボン

顔にはマスク


おいおい、今どきこんな100点な痴漢いる?

漫画に出てくる伝統的な痴漢じゃん


姿を見られてひるんだのか

男はスッとどこかに行った


私は紳士服売り場に小走りで向かった

でも夫は居なかった

トイレにでも行っているのか

感心なときに

しばらくパーカーとかシャツとかを見て待った


すると、また後ろに気配を感じた

さわっ...

!?

えええぇぇぇーーーっ!!!?

また来たーーっ!!



ロックオンされた!?

なんで!?

さっき私が黙ってたから?

やっぱ熟女ちょれー、ってなっちゃった?

自信つけちゃった?

そんな自信があったらナンパにでも

出会い系にでも使ってくれ


てか、ホント謎なんだけど

二度も来る勇気


でもね、二度目ともなると

こっちも免疫付けちゃってるわけ

瞬間で落ち着けるオバサンの順能力

さて、こっからオバサンの反撃開始



ミッション

「夫に気付かれないように素早く痴漢撃退」



私は、男に怪しまれないように

いや、向こうの方が怪しいんだけどね

とにかく、そぉーっとバッグに手を忍ばせた

そんで、携帯のカメラを起動した


静かに振り返って


「パシャッ」


男の間抜け面をカメラに押さえて

ニッコリ笑って言ってやった

「次やったらこの写真、警察とネットにばら蒔く」

男は小さくスミマセンと言って逃げた

正直、写真はブレてて使い物にはならなかったが

男には十分効いたようだ

まー、いざとなったらイオンの防犯カメラに

証拠が残ってるだろう


ほどなくして、夫を見つけた

トイレの方から歩いてくる


身長170㎝弱、黒い帽子、黒い上着、黒いズボン

顔にはマスクを付けていた


(゚Д゚)・・・・100点www



追記


前半にも書いたように私は

私自身は、鈍感なとこがあるんだと思う

無頓着とゆーか、隙があるのかもしれない


肩がぶつかったり、手が触れたくらいで

間違いが起こるわけでもなし

ましてや痴漢にあったくらいで何かが減るわけでなし

落ち込むだけ馬鹿らしいとすら思っている


実際、痴漢に苦しんでいらっしゃる方には申し訳ない

別に否定してるんじゃなくて

心の持ちようを言いたいだけ


私だって、痴漢に遭って平気なわけではない

腹は立つ、いっちょまえに

だからここに書き記しておこうと思った



例えば、満員電車で痴漢に遭ったとして

大勢の中で声を上げるのは勇気がいる

怖いとも感じるだろう

あのヒヤッと手先が冷たくなる感じ

泣き寝入りしても仕方ないと思う

でも、それでも

せめて心は負けていないで欲しい

だって、貴女は何も悪いことしてない

だから堂々と非難していい

相手を睨み付けてやったらいい

お前は今、法にふれてんぞと

しっかり犯罪者なんだぞと

ハッキリ判らせてやっていい


中学のとき、初めて痴漢に遭った

その時は、ただただ怖くて

声も出せず、相手の顔も見れないまま逃げた

何も悪いことしてないのに

なぜか罪悪感に襲われた

きっと逃げたからだと思う


今、少しだけ成長した私は、あの時よりは戦える

たぶん負けることもない

だから改めて言える

痴漢にあったからといって落ち込む必要はない

私には何も減るものがないのだから