ネイティブと戦えⅡ【回想録その１】
お久しブリッツガンダム
ジメジメしたり蒸し暑かったりで
不快指数MAXな日が続きますが
皆さん、いかがお過ごしですかー？
おっと、間違えた
パンクな一面出ちゃったゴメンね
どーも、まままっこりです
前にさ
外国からのお客さん相手に
持ち前の中学生イングリッシュで
果敢に雄弁を振るい
全力であたふたした話をご紹介しましたが
覚えてる方いらっしゃるかしら？
そんなん知らんなー
っつーまっこり初心者の貴方には
ほれ
読んだ？読んでくれたかな？
え
面倒くさい？
ふーん、べ、別に良いけど・・・
まー、４１年も生きてますと
ましてや人生の大半を
サービス業に携わっていたりしますと
幾度となくネイティブに遭遇します
その度に
お母さんのお腹の中に
一切の英語力を忘れてきた私は
渾身の挙動不審で対応する訳ですが
最近はスマホの翻訳アプリなんかも
ありますから良い世の中になりましたね
でも今日お話しするのは
そんな文明の利器がまだ浸透してなかった
ガラケーが幅を聞かせてた時代の
遠い昔のお話
ネイティブと戦えⅡ回想録DEATH！
しかもまた長くなっちゃったから
２話に分けてご案内します
あれはもう
１０年近く前だったか
私は夫と居酒屋を営んでいた時のこと
(現在は閉店しちゃいました)
あの頃は
今に比べて観光客も少なくて
海外からのお客さんなんて
超まれな存在だった
ある日のお昼ごろ
私たちは二人で店に入って
夫は魚を捌いたり料理の仕込みに取り掛かり
私は座敷の掃除や開店の準備をしていた
バイトの子達は夕方から出勤してくるので
この時間、店に入ってくるのは
酒屋や八百屋といった仕入れの業者くらいだ
そのはずだったが
それは突然現れた
カランコロン・・・
竹製のウィンドチャイムが鳴った
つい条件反射で「いらっしゃいまｓ・・・」
と、言いかけて体が固まる私の目の前に
外国人の男女二人が神妙な面持ちで立ってたわけです
ぱっと見た感じは
観光客っぽい格好してるんすよ
なんかモデルみたいっつーか
金髪で青い目で１００％ネイティブ
こんな離島の片田舎じゃあんまり見かけない
布面積の少ない「いでたち」
女性の方はね
何も隠れてないっつーか
そもそも隠す気がないっつーか
豊満な乳に対して圧倒的に足りてないから
布が！
ほぼ「まえみごろ」だけの横乳全開
びんぼっちゃま風のキャミソール
本来ならさ
３歳児のエプロンしか作れない布量ですからね、それ
片や男性の方は
デニムの短パンを更に短くした短パン
てかもうパンツだな
パンツ一丁ぐらいパンツと言って良い
B'sの稲葉もドン引きのウルトラソウル
それに 白のタンクトップ合わせてきた
勇気あるコーディネート
例えるなら国際的な山下清
二人そろって露出度がアレなんですけど
もう局部さえ隠れてればいいやって感じの
服が服であることを諦めた感すらある
まさに現代のアダムとイブなわけです
オーマイゴッド
おまけに二人ともすげー背が高くて
女性ですらヒールのせいで１８０ｃｍくらいあって
でけーのなんので
何の因果かパリコレ状態
少しでも気ぃ抜いたら
今にも清がランウェイしてくる恐れあり
それにしても
外見の割りに若干テンション低めなのが
ちょっと気になるんですけど
もうね
観光っつーよりＦＢＩかな？ってくらい
全然浮かれてないの
差し迫った感がビシビシ伝わってくる
なんて言うか、ごっつガン見してくるし
眼光が捜査官の鋭さ
見た目とのギャップね
とにかく早々に帰っていただこう
でも「営業時間外です」って
どう言えばいいの？
全くわかんね
わかんないなりに
「ソーリー、ソーリー、
クローズ、クローズ」
って言ってみたんだけど
次の瞬間、女の方が放った言葉に
耳を疑ったよね
女「アイキャンノットスピーク、イングリッシュ」
(ﾟДﾟ)
それ
私が言うやつ
え、何？
何が起こったの？
めっちゃ金髪で
めっちゃブルーアイズで
英語が話せませんってどーゆーこと？
激しく「ミートゥー」なんですけど
こっちの話は一切聞いてくれない上に
女は更にたたみかける
女「アイキャンノットスピーク、ジャパニーズ」
でしょうね
それは覚悟してた
てか舐めてんの？
寄りによって
そのジャパニーズの中でも
ひときわ辺境のこのド田舎で
日本語はおろか英語の加護もないままの
とんだ丸腰特攻ですよ？あなた方
そこんとこわかってらっしゃるの？
日本の治安にあぐらかいてらっしゃる？
てかそんなことより
何人なの？
・・・って
清「ｈｂ・・ｎｎｄ５ｃまｗｂｖペラペラ・・」
女「ｉｒｕｋｓｊｆｆじょ・・・ペラペーラ・」
二人同時に話しかけてｷﾀｰ!☆⌒☆⌒☆(( ｡Д｡)
もうこうなったら聞くしかない
耳を皿にして聞くしかない
耳がコップになろうが壷になろうが
聞き取るしかない
清「ｈｂ・・ｎｎｄ５ｃまｗｂｖペラペラ・・」
女「ｉｒｕｋｓｊｆｆじょ・・・ペラペーラ・」
だめだー！
全っ然わかんねー！！
どうでもいいけど女の乳が気になるー！！
途中から完全に意識がぶっ飛んで
ゆれる乳をボーっと眺めていたんですけど
ふと
神の啓示っつーか
ゾーンに入ったっつーか
降りてきた感がありまして
一言だけ聞き取れたこの奇跡
「フレンチ」
っつったよね？今
フレンチって確かに聞こえた
「フレンチ？」
っつってね
思わず私の口が滑ったもんだから
お二方のテンション上がってもーて
しゃべるしゃべる
清「ｈｂ・・ｎｎｄ５ｃまｗｂｖペラペラ・・！！」
女「ｉｒｕｋｓｊｆｆじょ・・・ペラペーラ・！！」
待て待て
落ち着けってマドモアゼル
マジで
ちょっ・・・
今思えば
なぜあんなこと言ってしまったのか
わからないけど
人は追い込まれたとき
自分でも思ってもみない
言動をしてしまう事があるよね
まさにそれ
興奮したフランス人の暴走を
ちょっとの間でも落ち着かせたい
その一心で頭が一杯だった
気の遠くなりそうな空白の
一瞬の刹那
ぼ
「ぼんじゅーる・・・」
ぎゃー！私のバカーー！！
何言ってんのー
何言っちゃってくれてんのー
もう唯一の単語
これしか出てこなかった
出てこなくて良かったのに出てきちゃった
私の中の全ボンジュールを持ってしても
この程度のボンジュールしか出てこなかった
おかげで
清「ボンジュール」
女「ボンジュール」
(ﾟДﾟ)
まさかのボンジュール返し
パリコレ決定
清がランウェイのアップに入った
嗚呼
どうしよう・・・
すると後ろから声がした
「腹減ってるんだろ
飯、食わしてやんな」
( ´_ゝ`)ﾌｯ
夫ーーー！！
お前今まで何してたんだーー！！！
今更かっこつけてんじゃねーー！！！
てか乳見てんじゃねーーーっ！！！
ってな事で、私たちは
かつて無いほど大きな言葉の壁に圧倒されつつも
このフランス人カップルを
おもてなしする事になったのです
つづく
(ﾟДﾟ)ﾉ
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